ホスト,キャバ,風俗等のちょっと大人の無料ケータイ小説!PC,スマホ、ガラケー全対応!

10章:玲奈ー失墜(しっつい) (2/20)

◇◇◇

シックスセンス・第六感。

人間には『見る』『聞く』『嗅ぐ』『触る』『味わう』の五感が備わっている。そして次に存在するであろう六番目の感覚……。



(玲奈なら、俺を元の場所に、すぐ戻してくれる。きっと)


確信の無い、シックスセンスが言い訳をする。


けれどもう、限界だったのだ。
一日も早く這い上がりたい。その為にはリスクを持つ劇薬も飲用を厭(いと)わない。



寮に戻り、虚無感に襲われていた……郁子を想う。“ずるい、汚い、弱い、情けない”情感のせめぎ合いの中で。



もはや後戻りは叶わない……。



(無二に俺を信じて待っている郁子を破滅的に裏切った……。店の風紀を犯してまで)



どうにせよ、これからは歪んだ世界にひっそりと生きて行くしかない。明日のことも解ら無い。けれど、それだけは明白なる事実だ……。


胸が痛く苦しい……誰のせいなんだ…? なぜこうなった。


潜める黒い感情が沸き上がってくる。


(いっそこのまま消えてしまおうか。そうだ!そうしたら、沙也加の待つ世界へ、健太より先に行けるでは無いか!)



虚ろに壁を見ていた……。幸せになれるはずだったのに……。心を取り戻せるはずだったのに……郁子と。郁子と。郁子と。


124 /466

※この小説を友だちに教える⇒メール

いいね LINEで送る

愛ヲ乞ウーー遺された心 ©著者:七斗

夜のケータイ小説サイト「ホスラブ小説」
PC,スマホ、ガラケーで全ての機能が利用できます!

Copyright © hostlove.com All Rights Reserved.