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3章:転回 (2/12)

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俺はバッティングセンターの防護網の前で何本かタバコを吸い……


小学生の時に、野球を諦めた日を思い出していた。


ーー希望や望みなどを持ってはいけない。


その時、全てを悟った気がする。



何気に携帯を見ると、沙也加からメールが入っていた。


【何か気に障った? 今度いつ会えるかな】


沙也加とも、このままじゃいけないな。返信ボタンを押しながら
ーーふと裕二を思い出した。


屈辱にまみれ、哀しい気持ちで、裕二の家へグローブを返しに行ったあの幼かった日……


そうだ! 5年くらい前に、早朝の駅でばったり会ったんだった。


現場に行く俺と、大学に行く裕二。中学校以来だというのに、互いに一目で“ああ!”と確認出来た。


眩しかった裕二は、そのまま変わらず、俺に笑顔を向けて来た。


その時、メアドを交換したはずだ。


沙也加への返信画面を消して、裕二のアドレスを探す。



……5年も前だ。もう変わっているかもな。アドレス。


そう思いながらも、久しぶりに見た野球に思いを馳せながら、メールを送った。


【随分前に、呑みに行こうって約束したままだったな。憶えてるか? 健太】



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逃亡犯ー黎明(前編) ©著者:七斗

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