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17章:謎の兄弟 (13/13)


「優馬、優馬!起きてよ!」


眠みーぃ。


「優馬!同伴遅刻しちゃうよ?!」



同伴遅刻?
やっべー。



あれから、飲んで飲んで気づいたら潰れて寝てた。
いつから寝たのか覚えてない…。



俺はBar の店内で爆睡してた。



あれ?ダチは?



店には、俺とエリカさんとマスターだけ。



「エリカちゃん、ごめんねー俺、寝ちゃったみたい!斗真は?」




「お兄ちゃんと斗真さんは息投合して二人で二件目行ったよ。」



「あ、そうだったんだ。ごめんね、最後にお兄さんに挨拶出来なくてごめん!」



「いいよ。それに二人共かなり飲んでたから覚えてないよ。笑」



「そっか、良かったのかな。でもエリカちゃんが笑顔で朝から嬉しいな。」



エリカさんは俺にもたれかかって来た。



俺は迷ったけど、エリカさんにキスした。





「チュッ。エリカちゃんが可愛いから。」



エリカさんは照れながらも嬉しそう。



「レオも昔は毎朝キスしてくれたんだ。エリカが可愛いからって…。ずっと信じてた。その言葉。だけど…ホストの彼女っ…て…辛かった。好きになればなる程ね、好きとか可愛いって言葉が信じられなくなっ…て。」



「エリカちゃん…。辛かったね。ごめんね。でも、エリカちゃんが少しでも元気になれるように俺で良かったら話を聞くよ。だからレオさんの辛かった部分、少しづつ傷が癒えるように俺頑張るから。」



本当は、ここでエリカさんにがっつり本気営業マンになれば良かったのかも知れない。



レオさんの事忘れさせてあげるから俺と付き合って…って。


だっさいな。
全然ダメじゃん俺。



「優馬!時間!早く行かないとレオに怒られちゃうよ!」



そうだった…!



昨日無断欠勤したばかり。



俺らは急いで店に向かった。


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本営 ©著者:亀梨一成

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