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15章:ひとつ屋根の下 (13/13)



俺らは単なる同級。


ひょんなきっかけで一緒に住むことになった。


同じマンションへ帰る、。


同じ飯を食う。


同じ風呂へ入る。


一緒だけど、同棲じゃなくて、同居。


まだチカとはエッチしてない。


まだって・・・。


多分、この関係だからいいんだろう。


「チカー!!ご飯出来たぞー!」


初めて、俺はチカに飯を作ってあげた。


病み上がりなチカに、今日は休んでほしかった。



俺の作った特製スープだぜ。


冷蔵庫に入ってたありったけの野菜を煮込んだだけだけどな。


味付けはコンソメ。


「チカーー。出来たぞ!」


「優馬!これほんとに作ったの?」


「チカ食えよ!俺が作ったんだから。」


スプーンを口元へ運んだ瞬間。


チカがにっこりした。


「どう?どう?チカちゃんおいしいか?」


「うん。おいしい。優馬!…けど・・」


「けど、なんだ???」


俺は味見した。

「かたっ。人参かたっ。じゃがいもかたっ。おまけにこれなんだよ?」


…コンソメが固形のまんま。


チカは俺の作ったスープを下げてキッチンに向かった。


俺も向かった。


「優馬ー煮込み足りなかったみたいだね。だけど上手だし嬉しいよ。」


やっぱり料理って難しい。


チカの有り難味がわかった瞬間だった。







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本営 ©著者:亀梨一成

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