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1章:引っ越しは突然に
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1章:引っ越しは突然に
某県に、あたし達一家は住んでいた。
旦那、某新聞社の配達員を三年目にして、突如退職、しかも妻であるあたしには何の相談もなし。
仕事から、帰宅するなり
「仕事辞めることになったから、引っ越しの準備しとけよ」
はっ急に?
この時生後1ヶ月の赤子あり
だが、旦那に逆らえないあたしは
次の日から、1人で引っ越しの荷物まとめ。
少しくらいは手伝えやバカ旦那っと、のんきに、ゲームをする旦那を横目にせっせと荷造り。
少しでも荷物を少なく済ませるため、旦那の服なん着か捨ててやった。小さな復讐(笑)
どうしようか悩んだのが有料の粗大ごみ。会社の人には、家の中は空っぽにしといてくれと言われていた。
旦那に、相談してみる。
「んー全部捨てたら一万以上か,,,全部押し入れにおしこんどけ(笑)辞めたら二度と会わないし、なっ(笑)」
こいつどこまで性悪なんだ!
仕方なく指示通りに、押し入れに押し込むあたし。
旦那が帰宅後、
押し入れの荷物を確認。
「これはさすがに多すぎやろーまっいいか、明日でおさらばだし関係なか(笑)」
恐るべし旦那
単身引っ越しで費用を押さえて、無事荷物を送って、いよいよ出発。その前に、アパートのカギを返す為に会社に寄ることに。
「あっちでも頑張ってねー」など会社の事務員からのお決まりの言葉。
「ちゃんと部屋空っぽにしてくれたー?」
ふいに、痛い質問を投げられた旦那。
「ちゃんと空にしたよ、てか荷物はこいつが全部1人でやってくれたから、こいつにまかせたよ」
「ほんとー奥さん偉いね〜♪」
遠回しにうちのせいにして、責任逃れした旦那。
満面の笑みでありかとうと言わんばかりにニコニコする事務員を見ながら、心痛めつつ駅へと足を運んだ。
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ウソのようなマジ家族 ©著者:大森マリア
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