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11章:Op.3-3 襲う
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次第にルーは、私の側からいっときも離れなくなった。移動する場所、場所へとピッタリと着いて来るのだ。まるで訓練された犬のように。
私が動く度に身構え、スイッチが入りそうになる。「大丈夫、大丈夫よ」何回も声を掛けながら移動する。寄り添う彼女をずっとずっと撫で続けていた。
それでも或る朝、餌場に座って待つ、ルーの顔の横にフード皿を出した途端にスイッチが入った。
「ギャォゥァアーー!!」
脱尿と脱糞を撒き散らし、ルーは飛び跳ね、バリバリと私の右手に狂ったように爪を立てて鋭い攻撃してくる。ちょうど出勤前だった。思わず避けた足にも死に物狂いで飛び付き、ストッキングはボロボロに破れ、点々と血が噴き出す。
皿をルーに投げつけて、また廊下に避難した。
ーーもう一緒には住めない。もう無理だ。
また服を脱いでシャワーで血を流す。なかなか止まらない赤い流血が、シャワーの水音と共に排水溝へ渦巻いて消えていく。
心底自分が情けなくなった。
信頼されていないのだろうか。私の愛情では、ルーの心は癒えないのか。
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