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9章:7日後 (2/4)

それからしばらくは変わらぬ日々を送った。
キモ客やオヤジを相手に、能面のように張り付いた作り笑顔とヤツらを殴りたくなる衝動に耐え、代わりに得た諭吉の数を数えるのだけが楽しみだった。
そんな時にホスラブでひとつのスレに出会った。
“イケトラのお客様3”である。

初めて見た時はイケトラがなんだかも判らなかった。
ググっても回答はない。
それも道理で、どうやらホスラブ独自の造語らしい。
スレを読み進めていくうちに心に思い当たることがあった。
滅多に出会えないと言うイケトラとハンズさんが妙に重なるのだ。

(ん〜、いくつか当たってる所もあるけどね。)

そんな程度の認識しか初めはなかった。
なぜなら最初に比較したのは外見だったから。
身長170センチくらいの客なんてゴロゴロいる。
顔がいい客だって数は少ないが、いないわけではない。
細く締まった体の持ち主も、それなりの人数いる。
たまたま重なっただけ。

だからこそ最初の感想は大して惹かれなかった。
そんな折に、ふとイケトラと呼ばれる人物の本当の共通点に気付いた。

それは心の部分。
彼らは優しいのだ。

表現するのは難しいが、彼らイケトラの優しさは純粋だ。
他の客が見せる優しさとは一線を画する。
多くの客が見せる優しさは“見返りを求めた優しさ”だ。
あるいは“利益を誘い出すための疑似餌”。
優しくすることで過剰なサービスを受けたいとか、後々に得を得るための布石。
金を出してサービスを受けるのだから、より高い対価を求めるのは自然だ。
客の主張も理解できる。

それに対してイケトラ達は違う。
真心の優しさ、とでも言おうか。
もっと簡単に言うと、イケトラ達が優しくしたいと本心から思う故の優しさなのだ。

(汚れた風俗嬢の私に純粋な気持ちで優しくする?
 ありえないし。)

最初はそう思った。
だがこの考えを変えるのはそう長い時間はかからなかった。
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イケトラのお客様〜とある(836)のトゲ〜 ©著者:ハロウィン

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