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2章:4分45秒前
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「つーか、ダリぃ…。」
タイルに散らかったローションをシャワーで押し流しながら口をついて出てくるのは悪態しかなかった。
「客もいい歳こいた大人なんだからさー。
遊んだら後片付けもやれっつーの。」
自分でも無茶な要求だと判ってはいるが、やっぱり愚痴ってしまう。
「金払ってるとは言え、フザけんなっつーの。
遊び終わったら後片付けするって親に教わんなかったのかよ。
あーもー面倒くさい!
しかも暑いしー!」
傍にあった空調のリモコンをいじる。
今は晩夏。
とはいっても締め切った部屋の中では熱もこもりがちだ。
(…限界まで冷やしてやる。)
空調の設定を目いっぱい下げてやった。
もともと私は暑がりなのだ。
あまりに暑すぎるからか、調子が悪いのか、なかなか冷えないここの空調。
冷えるのに時間が掛かりそうだった。
「そもそも時間ギリギリまで粘んなっつーの!
片付けの時間まで含んでの接客タイムなんだよ。
チンタラ着替えやがって。
“最後にチューして”じゃねえっつーの!」
悪態は止まらない。
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