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33章:源泉徴収 (1/2)

33章:源泉徴収

高一の年末になり、バイト先の店長に呼ばれた。

『ネコ、これ書いてね。』

店長は三十代半ば、とても面白くて優しい人だった。
大半が大学生だったアルバイト達に慕われていたし、私もそんな一人だった。

『これなんですか?』

『源泉徴収表。年末に収入の報告をしないといけないんだよ。』

『…』

その用紙は、とても公的なものであり、嘘の記入はしてはいけない。
私はそんな風に感じて頭を抱えた。

年齢、どうしよう…

その日のバイトは、その事で頭が一杯だった。

本当の年齢を言うしかない。
私は絶望的な気持ちになっていた。

たかがそんな事かもしれない。

だが当時の私にとってそのバイトは、自分を必要としてくれる大切な居場所であり、
バイト仲間は寂しさを埋めてくれるだけでなく、かけがえのない友人達。
寂しいはずの夜を、一緒にはしゃいで楽しく過ごして来た大切な大切な仲間だった。

絶対に失いたくない場所。
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私が精神障害者になるまで ©著者:ネコ

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