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25章:高校受験
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25章:高校受験
相変わらず姉は、私が居ないときに家に寄っていたようだった。
学校から帰宅すると、冷蔵庫がお惣菜で一杯になってたり、まとまったお金がテーブルの上に置いてあったりした。
置き手紙などはなく、姉と私の繋がりは、義務的なものとなっていた。
私は高校受験を控えていた。
中学の仲間との毎日が楽しく、離れるのは淋しかったが、高校生になることが楽しみでもあった。
早く大人になりたかった。
春休み、夏休み、冬休みは新幹線に乗ってひとり、母の面会に行っていた。
母も私の高校進学を楽しみにしていた。
母は48歳になっていたが、相変わらずで、私は刑務所内で問題を起こして刑期が延びてしまうのではないかと恐れていた。
三者面談。
もちろん私に保護者はいないので、先生と二者面談をした。
私の成績は緩やかに落ちていたが、内申点が良かった為、推薦で都内の私立高校を受験することにした。
あれだけずる休みをしたのに内申点が良かったのは、先生からの同情だったのかな。
私が私立高校を選んだのには理由がある。
まず、こんな状態でもうちにはお金がある事を知っていた。
また、姉は私立高校を出ていた為、私だって私立に進んだっていいじゃないか。というワガママと対抗心。
姉が帰宅した際、目につく場所に、私立高校に進む旨を書き置きしておいた。
ある日帰宅すると姉がリビングにいた。
顔を合わせるのは一年以上ぶりだった。
姉は私が私立高校へ行く事に反対した。
『こんな時にあんた何考えてるの!?』
と。
私は引かなかった。
母のお金を管理しているのは姉だったから、必死に食い下がった。
姉は呆れていたが、最終的には承諾した。
この時、姉妹の仲は最悪だった。
お互いがお互いに不満を募らせていた。
姉は家を出ていく際、携帯電話の番号を置いていった。
何かあれば連絡しろと。
こうして私は私立高校への進学が決まった。
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