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24章:お弁当 (1/1)

24章:お弁当

ある日、仲間うちの友人に言われた。

『うちのお母さんがね、ネコの分のお弁当も作るって言ってたよ!お弁当、1つ作るのも2つ作るのも変わらないからって。』

正直、涙が出そうに嬉しかった。
毎日のお弁当の悩みなんて誰も気付いてないと思ってた。
私は料理が出来なくて、始めはスーパーの惣菜を詰めて、それらしく見せていた。
だけどだんだんとパンを買っていく事が増えていた。

昼休みは大嫌いな時間だったし、皆のお弁当が本当は羨ましかった。

私は少し考えて、

『大丈夫だよ。ありがとう。』

とその申し出を断った。

本当は食べてみたい。
だけど、それが当たり前になってしまったら、私はきっと今よりもっと卑屈になって惨めな思いをする。
そんな気がしたから。
それと、私のちっぽけなプライドだったのかもしれない。

素直に友達の優しさに感謝した。

私は母の件で大変な分、友人には恵まれすぎていると感じていた。
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私が精神障害者になるまで ©著者:ネコ

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