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19章:過食と姉の変化 (2/3)

事件から1ヶ月経った頃、私はようやく学校へ顔を出すようになった。

制服のスカートはパツンパツンで、かろうじてホックが止まっていた。

思春期真っ只中でもあったし、醜く変わった姿で学校へ行くのはとても恥ずかしかったが、このままでは本当に腐ると焦りを感じ、なんとか勇気を振り絞り登校した。
クラスの皆は体調は良くなったのかと皆心配してくれた。
この時私は太っただけでなく、その食生活とストレスからかニキビが顔中を覆っていた。

デブの汚肌。
前の中学なら当然のごとく虐められていただろう。
ところが、この裕福な家庭の子達は、本当に天使のようだった。
人生悪いことばかりじゃないんだ、と思った。

再び学校へ通いだし、一歩前進したかに見えた私だったが、姉が全く帰って来なくなっていた。少し前に、五十万円という大金の封筒を残してくれていた為、食費や学校で必要なものに困ることは無かったが、不安で仕方なかった。(母の出所後に知ることに奈留のだが、この時姉は母の預金数千万円を管理していた)

気が付くと私は、夜眠れなくなっていた。
好きだった筈の勉強も手に付かなくなっていたし、落ち着かなくて、お菓子を食べながらテレビを夜通し見ていた。視力が随分落ちたようだ。嫌だったが、しぶしぶ眼鏡を作った。
ある夜、テレビのCM中に眼鏡をかけて初めて自分の姿を鏡で見てみた。ビックリした。
そこに写っていたのは、気持ち悪いワタシだった。
全身鏡に写る体はドラム缶の様、スカートをめくると醜く脂肪のついた太い脚。アップで顔を見ると数えきれない程の炎症ニキビ。
私はこんなにも醜い姿で学校へ行っていたのだ。

一年前を想いだす。
私は肌が綺麗で羨ましがられていた。長距離が得意で駅伝選手のレギュラーに選ばれていた。スリムだったのだ。何人かの男子から告白もされた。口では謙遜するが、内心自分の容姿に自信があった。
それが今はどうだ。一年前の自分の面影は一切無かった。何となく気付いてはいたが、眼鏡をかけたら怖いほど現実が見えてしまった。母の事で不幸な境遇なら、普通はやつれたりするものだと思っていた。私はまぎれもない過食症になっていた。次の日から再び不登校になった。

私は現実逃避癖がつきはじめていた。
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私が精神障害者になるまで ©著者:ネコ

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