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5章:施設-5 (5/5)

幼いながらに、先生に聞いたことがある。
『○○お姉ちゃんはどこに行っちゃうの?』

『蚕工場に就職するんだよ。』

『蚕工場ってなぁに?』

『蚕から糸を紡ぐの。お仕事するんだよ。』

25年前の会話です。
いくらひと昔前でも、高校進学は当たり前でしたし、バブル経済間近だったのでしょうか、子供達は『蚕工場に就職』なんて絶対嫌だと思っていました。

そんな未来は嫌だと。

テレビドラマ等でその位の知識は入ってきていたから。

話は変わりますがテレビのはなし。
当時の私の就寝時間は20時と決められていました。

20時までは寮に一台あるテレビを皆で見て良かったので、早い時間は小学生に合わせた番組を中3のお姉さんも見てました。
ドラえもんとか。

ある日、『胸キュン刑事』(タイトル間違ってるかも)というドラマが始まりました。確か犯人を前にすると、主人公の若い女の子が胸キュンする、という、なんともおかしなストーリーでした。
その胸キュンするシーンの時に、主人公の服が透けてブラがアップで写るんです。
それは小1の私とえみちゃんには過激すぎると、そのシーンだけ年上のお姉さんに毎回手で目隠しをされていました。
そんな所まで規律正しかったです。
今考えると笑ってしまいますが。

当時のテレビは今より自由だったというか、志村けんの番組を見るのも禁止されていました。
半裸の女性が出てくるからです。

さて、話はだいぶ逸れてしまいましたが、ついに私達姉妹に運命の日がやってきました。

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私が精神障害者になるまで ©著者:ネコ

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