ホスト,キャバ,風俗等のちょっと大人の無料ケータイ小説!PC,スマホ、ガラケー全対応!

1章:施設-1 (1/1)

1章:施設-1

私が覚えている一番古い記憶。

大きなオウムのぬいぐるみが渡された。
『ネコちゃんにクリスマスプレゼントが届いたんだよ。』

当時おそらく三歳位の私は、自分の体より少し大きなそのぬいぐるみに大喜びした。

それは、養護施設にいる子供一人一人に付いている、『スポンサー様』という、会ったこともない外国の人からの贈り物だった。

私たち施設の子供は、一年に一枚写真を撮って送っていた。『スポンサー様』宛てに。
今思えば有り難い話だが、物心ついてからは、なんとなく嫌で、嫌々撮られていた事を覚えている。

(皆、それぞれに付いているスポンサー様に、誕生日とクリスマスは贈り物を貰っていた。)

とはいえ、三歳の私にとって学園(施設)は楽しい所だった。
沢山のお兄ちゃんお姉ちゃん達がいて、先生は優しく、犬もいた。

それから、普通なら入れないはずの米軍基地にも幼児組は度々招待され、軍人さん達に可愛がられたり。

イベント事は全てやっていた。
何段もの立派な雛かざりで雛祭り。
豆を巻いて節分。
大きな五匹の鯉のぼりをあげ、七夕は立派な笹の木が用意され、園内で大々的に行う運動会。
クリスマスパーティーでは、一人につき小さなケーキワンホールが貰えた。
夏には旅行に出掛けた。

母親に引き取られてからはほぼ無くなった行事たち。
学園での幼少期は私の人生で一番幸せな時期だったのかもしれない。

また、私が居た施設は環境が整っていた施設であり、他の施設もみんなそうだったかはわからない、と今は思う。

※この小説を友だちに教える⇒メール

いいね LINEで送る

私が精神障害者になるまで ©著者:ネコ

夜のケータイ小説サイト「ホスラブ小説」
PC,スマホ、ガラケーで全ての機能が利用できます!

Copyright © hostlove.com All Rights Reserved.