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7章:暴力と涙と優しい気持ち
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「おい!足どうしたんだよ!前より酷くなってないか?何かあったのか?」
律子姉に蹴られまくった痣は増えて行った
陸上クラブの顧問が問い掛けた
治りかけた黄色い跡痣も新しい跡も次第に拡大した
病院に行った後に地元の陸上クラブに直行していたが本音は行きたくなくなっていた
痣を隠すことが出来なくなっていたし見られるのが嫌だった
青い痣が点々としていてクラブの子にも判ってしまうよね
人に知られることすら恐怖を感じていた
こないだ中松亮二には「ケガでもしたの?」と聞かれたけど痣を知られたのが嫌でその場を去ってしまった
昨日、律子姉が暴れ出して裕美を引きずり出してトイレに閉じ込めようとしたのを必死で止めた
律子姉は更に暴れ出してその肘が目の端におもいっきし当たってしまったからそこも痣になってしまったのだ
葉子姉が止めに入ると手を止めた律子姉だったけど
お父ちゃんが帰った途端に隙をついて家を飛び出して行く
そして二人が探しに行き夜はまるで決定した夜になっていた
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稲森純子の生涯 ©著者:マライア
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