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8章:見えることない明日
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8章:見えることない明日
『ねぇ、何で東京に来ようと思ったの?』
『ん〜、何でだろ?都会に憧れて(笑)』
オヤジが、腕枕をしながら私に問いかける。
地方から来たと言うと必ずされるこの質問。
何で東京に来たのか…。
何で私東京に来たんだっけ?
東京に来た理由さえも、よくわかんなくなってた。
『色白いし、東北のほう出身でしょ?』
オヤジがイヤらしい目で、私の胸元に手を入れてくる。
『東北は、肌が白いんだよね〜ん〜可愛いおっぱいっ!!』
『恥ずかしい…』
ほんとは全然、恥ずかしくなんかないけどオヤジの、興奮して荒くなってる鼻息、テカった顔、耳元でささやく声が気持ち悪くて………
恥ずかしいふりをしながら、オヤジの手を払いのける。
『あっ東京に稼ぎに来たんでしょ〜そうゆう子、結構多いよ!地方からわざわざ援や風俗で短期間働いて帰る子!』
こいつ何人と会ってるんだよと思いつつも、
『ん〜違いますよ!ちょっとワケがあって…』
と適当に笑いながら軽くかわすが、
『えー何?何?ワケって何?』
すかさずオヤジは私の胸を揉んでくる。
何でそんな事、答えなきゃいけないんだよ、ウザイ…
『昔好きだった人がいて、追いかけてきたんですけど、その人もう違う人と結婚しちゃって…。だから、もう東京にいる意味がよくわかんなくて…。』
『せっかく会ったのに寂しいな〜東京にいなよ?せっかく会えたのにさ。』
『えっ、また会ってくれるって事?』
『もちろんだよ〜また会ってくれる?みかちゃんと付き合いたいな〜』
オヤジが舌を、私の舌に絡めてきた。
静かな部屋にクチャクチャという音が響き渡る…。
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