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2章:止められなかったんだ (1/8)

2章:止められなかったんだ

『ただいまー』



私がマンションに戻ると、『おかえりー』と出迎えてくれたのは、ハナちゃんと、カナちゃんと、トモくんとシンさんだった。


シンさんは、優しく



『大丈夫だった?嫌な客じゃなかった?』



と聞いてくる。


『全然、余裕だったよ〜!なんか、ほとんど喋って、最後ちょっと口と手でしたら、すぐいっちゃってさ〜ちょー楽だったよ〜』



嘘。
ほんとは、さっきのオヤジ最初からやる気満々で、ホテルに入ってからすぐ私は、ずーっと体を舐められて、最後はちゃんとHもした。



『まじだ〜今日は楽な客ばっかで良かったな〜。てか、お前サボリすぎ!ほとんどの客とやってないじゃん(笑)』


胸がチクッとする。
確かに、客となるべくHせず、少ない時間で、より多くお金をもらえるようにするのが得意だった。



でも今日は忙しくて、たて続けに四人会ったため、疲れてしまい、最後の客は入れてもいいから早く終わらせてほしかった。


『寒いー』


いまの時期は12月で外がとっても寒くって、私は疲れてたせいもあって、すごく寒かった。



トモくんが、タオルケットを投げてくれて、それを膝にかけて冷えてた手を温めてた。



するとシンさんが、



『俺もコンビニに行ってたから、ちょー寒いんだよ!俺も入れろ!』



ちょっと離れたとこに座ってたシンさんが、私の隣に来て半分タオルケットをとり、シンさんも自分の膝にタオルケットをかける。



『ちょっとー!私いままで仕事してて、めちゃー手冷えてるのに!!やめてよー』


と文句を言うと、私の手に暖かいシンさんの手がかぶざって、シンさんが私の手をギュッとにぎる。

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¥×DELI ©著者:みどり

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