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6章:Op.②-5 すっぽん
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それから新は付け人に、衣装の袖を後ろからたぐらせて、手にも白粉を塗る。衣装や鬘を白粉で汚さぬよう最後に塗るのが、歌舞伎俳優のスタッフに対する礼儀である。
一幕の「光源氏」が終幕し、急いで口上の裃袴に衣装替えだ。
すっくと立ち、腰に美希の白扇を刺した。
「若旦那! 舞台に板付(幕が開く前から舞台上に居ること)をお願いします!」
スタッフから声が掛かり、ふらつきそうになる身体を立て直し、明るく声を返す。
「はい! 宜しくお願いします!」
◇◇◇
口上は……自分の順番が来るまで、居並ぶ諸先輩俳優の祝辞を平身低頭したまま、十分以上聞いている。
ーー身体に流れる血は頭へと下がり、新の鼓動は割れんばかりの音を立てていた。
気力を振り絞り、眼の前の白扇を見ていた。彼女がそこに居るようで……新は心静かに“その時”を待つ。
「ーー今後は生涯をかけて精進し、この名跡を継いで、名乗らせて戴く責任を全うしていきたいと思い……」
(客席が揺れている……いや、暗い……?……ああ、何も見えなくなっちまった……)
命の限りと、言い切った。
「責任を全うしていきたいと思っておりまする!」
そのまま頭を、三つ指をついた舞台に伏せた。
チョチョンチョチョン……
柝の音が遠くで聞こえーー眼はもう見えず……指でそろそろと白扇を探る。
(冥土への道行(みちゆき)はお前と一緒だ……約束通り、添い遂げような……美希)
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