亜里紗は長渕君のお父さんに会いに行った。



とても気さくなお父さんで、結婚後一緒に住む訳ではないが、上手くやって行けそうな気がすると言っていた…



長渕君は四人兄弟で、一つ上に年子のお姉さん、二つ下に弟、四つ下に妹がいる。




年子のお姉さんと上手くやっていけるかが私は少し心配だった…
お姉さんはまだ独身で実家に住んでいたし…


それにお母さんを早くに亡くしている長渕家にとっては、お姉さんが母親代わりのようなものだし、世間ではそういう存在を小姑というからだ。


でも、そこはさすがに小中一緒で幼なじみのような関係。



亜里紗は一つ上の先輩にも沢山知り合いが居たので、そのお姉さんも意外な組み合わせに最初は驚いたようだが、長渕君が亜里紗と結婚する事を喜んでいたという…




ケンジと長渕君はお互いの仕事の時間が合わず、なかなか会えないでいた…



ただケンジは、バツがあって子持ちの亜里紗と一緒になってくれるというだけで、何の文句もないと言っていた…


だから敢えて無理に都合を合わせて会わなくても、両家の顔合わせの時に会えれば充分と言っていたので、ケンジと長渕君は両家の顔合わせの時に初めて会う感じになった…