ケンジと野中さんと一緒に仕事を始めてから、数年が経っていた…


その間に新しい人も入って、不満を言いながらもこのまま続けて行くのだろうと思っていた…



日曜日の日中に、ケンジがいきなり話し出した…


ケンジ「今の仕事さ、辞めようと思ってるんだよね…」


私「エッ、そんな唐突に何で？」


ケンジ「前から言ってただろ」



私「そうだけどさ…」


ケンジ「いきなりプー太郎になるとかはないからさ。前の会社に戻ろうと思ってる…」



私「前の会社？」


ケンジ「そう」



前の会社は野中さんと知り合った所だ。
そこを辞めて野中さんと一緒に仕事を始めたのだ。



私「社長がうんて言わないんじゃない？」



ケンジ「もう根回ししてあるよ。社長は佐藤が戻りたいならいつでもウェルカムだってよ」



私「ふーん…」



仕事に関して私がどうこう言っても、ケンジはこうと思ったら突き進むタイプだ。昔からそうだった…



私「好きなようにすればいいよ」

ケンジ「今月で野中さんの所は辞めるよ」



私は考えた…


前の会社に戻るという事は今より収入が10万は減る…


最近は亜里紗も落ち着いてきたし、私は昼の事務員の仕事を再開しようと思った…