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22章:恋心
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22章:恋心
その後はあっという間に時間が過ぎ、3時のパン出庫の時間になった…
高野さん「清水さん、時間だから行ってきて。分かるかな?」
久美子「はい、佐藤さんのように分からなかったら聞きます(笑)」
高野さんも私も笑った。
久美子はパン出庫に出掛けて行った…
パン出庫から戻ってきた久美子は何故かとてもニコニコしていた。
私「久美子なんか嬉しそうだね。いい事でもあった?」
久美子「わかる〜♪」
お客様がバタバタと入り出した…
久美子「後でね」
そう言ってその場は終わった…
仕事が終わった。
一日中立ち仕事でクタクタに疲れたけど、とても充実した一日だったと思う。
帰り道、電車に揺られちょっとウトウトなりだした頃に久美子が
「ねぇ、私がパン出庫から帰ってきた時に嬉しそうだね、何かあったって聞いてきたじゃん」
私「あー、聞いた、聞いた」
久美子「パン出庫行った時さー、エレベーター降りてドア開けたら、パンケース抱えてる男の人がいてさー…」
私「へぇ〜、でも何でパンケース持ってたの?」
久美子「なんかその人がもう上がる時間で、パン出庫もそろそろ取りに来る時間だから、届けてくれようとしたんだって…優しくない?」
私「そうだね」
久美子「しかもさー、私のタイプなんだよね〜♪目が鋭いのに笑顔が可愛いの…」
私はすぐに分かった!
〈あー、きっとあの人だ〉
久美子は旦那さんは居るが上手くいっていない…
どうもフィリピンの子に入れあげてるみたいで、浮気も一度や二度じゃないらしい…
久美子自身はまだ浮気経験はないそうだが、機会があればそうゆう気持ちはあると言っていた…
久美子「私さ〜、ホテルってカッコイイ人が多いと思って、それで働きたいな〜って思ったんだよね…不純な動機でごめんね」
私「なるほどねぇ(笑)」
久美子「私石田さんに恋したかも…」
私「もう名前ゲットしたんだ」
久美子「名札みたの…」
私「そうか…」
確かにみんな名札付けてるもんね。
この日から久美子の石田さんに対する猛アタックが始まった…
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