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20章:黙示録を今 (1/31)

20章:黙示録を今

英国の作家ジョゼフ・コンラッドによる小説『闇の奥』は、なぜか、ベトナム戦争の闇を描いたフランシス・フォード・コッポラの『地獄の黙示録』の原作とされている

実は度重なるトラブルにより、当初の脚本通りの撮影が不可能と判断したコッポラが、コンゴ川を遡行し西洋植民地の原始的な異文化に感化され狂気の世界に堕ちていく物語の『闇の奥』を、ある密命を帯びた主人公がメコン川を遡行して狂気の王国へと向かう『地獄の黙示録』と重ね合わせ、哲学的な結末部分を急遽拝借したというのが真相である、とまことしやかに一部で語られている

しかしそんな事はどうでもいい

人は誰も自分の脳内に自分だけの王国を有しており、その王国の王なのだ

だが、現実世界の介入により、その王国は否応なく滅ぼされ、脳内でその世界の王は他ならぬその人本人により殺される

幾度も幾度も

人は皆、成長の過程で、無数の架空の王を想像の中で殺している

あの歪な映画が偶然の産物であれ、これほどまでに人を惹き付けるのにはこうした理由があるのではないだろうか



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浮遊する言霊 ©著者:黒蝶少年

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