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10章:舞台と役者と
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進藤と山岸が到着し、また昨日と同じメンバーがホテル・プリンセスに揃った事になる
「由香里!大丈夫か?とにかく…とにかく無事で良かった…」
到着した山岸は由香里が襲われた事に動揺していた
由香里に怪我は無いという事は聞いていたらしいが、精神的なショックを受けていないかと心配し、あれこれ話しかける様はやはり父親の姿だった
(何か安心したぜ。あの親父さん、いくら何でも気が抜けすぎで人形みたいだったからな。娘の危機には親心が出るもんだ…)
その光景を見守っていた拓馬も、由香里の危機を救ったという事で山岸に幾度も篤く礼を言われた
やがて進藤が口を開き、改めて依頼の話となった
進藤の話を要約すると以下の三点となる
暴漢が明らかに由香里が目的である事を口にしていた以上、由香里も被保護の対象と見なすべき状況となった事
明日には進藤の部下が二名、ベトナムに到着するが、山岸の保護にはその部下と自分があたる事
そして由香里は、このままホテル・プリンセスに留まり、ミドリと拓馬に保護を依頼したいという事
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浮遊する言霊 ©著者:黒蝶少年
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