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7章:①-7 最終章 The Soud of Silence(沈黙の世界) (2/24)

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英二が、一週間後に“ヤマワキ”との顔合わせが有り、そろそろ始動すると張り切っている。

「全てはその時に説明があるらしい。何年越しかの仕事になるみたいだ」


(やっぱり礼司や。山脇礼司に間違い無いわ)


チーム編成は人材を選び、厳選に厳選を重ねる。英二が入れたのは奇跡としか言いようが無い。組織のしがらみと……次々と拠点を変える為には、土地勘と顔が利く篠山組のバックボーンを必要としたのだろう。
以前よりずっと用心深くなった山脇は、なかなか表に姿を現さない。会う事さえ、至難の技なのだ。


飛鳥は錯綜する感情を振り切って、英二に甘い眼を向けた。


「なぁ~、英二。うちにも一枚咬ませてくれへんか? 何年もかかるんやろ? 離れるの嫌やわ」

飛鳥を送ったベンツがマンションの前に止まる。

英二の肩に両手を回して、自ら唇を重ね、軽く噛んだ。


「……その言葉本気か。気持ち、固めてくれたんか?」

「あんたが居てへんと、うち浮気するよ?」

「おい……そんな事したら本当にただじゃ置かないぞーーこい!」

嬉しそうに得意顔をしながら、粗野な扱いで抱き寄せ、飛鳥の首筋に舌を這わせる。


「信じていいんだな?俺は……お前の気持が離れたかと、もう……気が気でなくて」


呼吸が次第に荒くなって飛鳥の耳を陵辱した。


「――続きは仲間に入れてもろてからな。不渡り掴まされたら嫌やし。それとな、ちょっと墓参りに行ってくる。二三日、留守するで」

英二の胸からするりと抜け、嘲笑して車から逃げた。


「どこに行くんだ? おい!帰って来るんだろうな」

「関西や。それまでに、頭と会える手筈を整えてよ。うちの、だ・ん・な様」

お預けを喰わされた英二の間抜け顔を恫喝するように、大きな音を立ててドアを閉めた。

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白いスーツの妖精〜Miri再び ©著者:七斗

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