ホスト,キャバ,風俗等のちょっと大人の無料ケータイ小説!PC,スマホ、ガラケー全対応!

2章:①-2 A Midsummer Night's Dream(夏の夜の夢) (2/21)

※※※※※※

「岡江様」

パチンコ台にかぶり付いている厚子(あつこ)の肩に手を置く。

びくっとして振り返った。白いスーツを着た飛鳥が、唇だけ笑って厚子を見降ろしていた。

パチンコ店の大音量のBGMが二人の会話をかき消し、飛鳥は厚子の耳元に口をつけて静かに告げた。

「岡江様。昨日の返済日に入金ありませんでしたけど? ちょっと外出ましょか」

店員に手を上げて[食事中]の札を持ってこさせ、裏の駐車場まで一度も振り返らずに歩く。


「岡江様、約束の日に入金してもらわな、うちの商売上がったりですわ」

優しい口調と物腰で厚子の顔を見ている。

「き、昨日、英二さんに少し待ってとお願いしたのよ?」


(ちッ、ほんまに使えん男や……利息、身体で払うてもろたな)

その開き直った態度を見て直感した。

「そうですか。待ちましたがな――一日。そんなもんでしょ、値打ちは」

「な……」

プライドを傷付けられて顔色が変わった。

「――飛鳥さん。あなた! 違法の利息取って、私が警察に駆け込めばどうなるか解って言ってるの?」

飛鳥がメンソールのタバコに火を点ける。


「警察? 何を眠たい事言うてはるんですか? どうぞ、行きたければ。そん代わり岡江様のご家族さんに闇金使ってること、ばれますよ?」

言い方はあくまでも丁寧に。しかしその表情は氷より冷たい。


12 /282

※この小説を友だちに教える⇒メール

いいね LINEで送る

白いスーツの妖精〜Miri再び ©著者:七斗

夜のケータイ小説サイト「ホスラブ小説」
PC,スマホ、ガラケーで全ての機能が利用できます!

Copyright © hostlove.com All Rights Reserved.