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28章:ハリネズミ (1/23)

28章:ハリネズミ

ハリネズミのジレンマ。





むかしむかしあるところに、二匹のハリネズミがいました。


ある晩のこと。


あまりに寒い夜だったので、この二匹のハリネズミは、


近づき、体を寄せ合って、互いの体を温めようとしました。


しかし近づこうとすればするほど、温めあおうとすればするほど、


互いに体の針が相手の体に刺さってしまい、傷つけあってしまいます。


だからといって、離れれば離れたで、夜の寒さに打ち勝てそうもありません。


二匹のハリネズミは互いにくっつき、痛みを感じ、そして離れ、寒さを感じながら


互いに痛みを我慢でき、互いのぬくもりを感じあえる距離を探っていきました。


そして一晩中くっついたり離れたりを繰り返した結果、


そこまで痛くも無く、相手のぬくもりを感じられるような距離を見つけて


夜の寒さをしのいだ。


この二匹は、その後も幸せに暮らしました。









『なんだか俺らみたいだね。

これから、お互いの距離を探しながら一緒にいければいいね。』





いつだか言っていた。




寂しくて身を寄せあう度に
お互いに傷つけあうしかできない・・・。






寒くって身を寄せあう度に
お互いに傷つく事しかできない・・・。






としの心が離れていくのがわかる。



私の心があなたともう一人を比べている。
私にはあなたをを傷つけるしかできない。






人に触れたい。
この棘がとても痛いよ・・・。

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君依存 ©著者:雅

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