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6章:Freedom 〜 自由
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◇◇◇
再び、純也の明るい声が聞こえてくる。
『いやしかし、その後大変だったな〜』
苦笑いを含んで、けれど真面目な声だ。
『うん、結納直前に結婚を破棄にしてしまって――それも身分あるひと……医者。沙奈と二人で親父さんに何度も土下座した……それでも許してもらえなくてな』
『そんでも、あの姉ちゃんがあんなにハッキリ物言ったの初めてだった。俺、何気に感動したもん。
「私の幸せは聖くんにあります」――あ、ダッシュボード開けて。姉ちゃんの携帯番号とメアド』
『……ありがとうな』
メモを両手で丁寧に包みーーそして財布にしまった。
『すぐ登録しねぇの?』
『……次に会って話してからにするよ。沙奈の意思を大切にしなくちゃなんねぇって思ってる。どんなに気持ち書いたメール送ったって、お互いが補い合えなきゃ成立しねぇ。虚しいだけだ』
――――――
トトン!
Miriが光って終了を告げた。
『このフォルダの編集録音は以上です』
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