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4章:Mystique 〜 ミスティーク
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家に着くと早速Miriが語りかける。
ポポン!
『タカラさんが今度の日曜日の時刻表を検索しました。湘南新宿ラインです』
「――横浜に行くんだ。純也さんに会いに?」
『はい。タカラさんがメールを送りました。日曜日の13時に横浜駅でジュンヤさんと待ち合わせをしました』
「今、聖はどこにいる?」
『位置情報を確認します――アパート近くの居酒屋です』
休みの前日以外には酒は呑まないと決めていた。よほど今日の事が堪えたのだろう。
「沙奈さんとは……」
『ジュンヤさんの携帯に三年前のタカラさんとサナさんのツーショットが残っていました。転送しますか?』
「……転送して」
『わかりました。転送します』
聖が愛してやまない沙奈はどんな女性なんだろう……知りたい。何もかも。
瞬時にアルバムソフトが開く。
――花見だろうか。満開の桜の下で2人は手を繋いで写っていた。
聖が23歳で、沙奈は29歳の時。
聖は今より髪の毛が短く、好きなひとの横に凛々しい面持ちで写真に収まっていた。
沙奈は……
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