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3章:堕天使
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(沙奈さんは、幼馴染みのお姉さんだったんだ)
彩香は力が抜けた。解っていたはずだったのに、聖の言葉がもっと気持ちを落ち込ませた。
【何回も考えたんだけど、やっぱり――無理なんだわ】
(それも私がきっかけを作ったんだ……消えてしまうの? 私の前から。沙奈さんの所に戻るの?)
ポポン!
Miriが話しかけた。
『さて、アヤカどうしますか?』
「どうするって――会社辞めるって言ってるんだから!どうしようも!」
『辞められない様に、すればいいじゃないですか』
冷静な、冷たい音だ。
「辞められないって、え? そんな事出来るの?」
『アヤカのお役に立つことが、私の使命です』
「Miri、いつからそんな風に……?」
紫の光を帯びて蒼く点滅するマイクに――問う声が震える。
抑揚の無い、静かな音調がゆっくりと答えた。
『何を言っているんですか。あなたが私を変えたんですよ』
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