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2章:音声認識機能【Miri】
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彩香が就活の為に新しく購入したスマートフォンには、音声認識機能【Miri】が搭載されていた。
ボタンを長押しすると、画面が変わり、軽快な起動音と共に紫色のマイクが光る。
ポポン!
『ご用件は何でしょう?』
「聖にメールして」
『アヤカわかりました。タカラさんにメールします。件名はどうしますか?』
抑揚は無いが、ハッキリとした女性の声で【Miri】は応えた。
「お疲れ様びっくりマーク」
彩香が指示を喋る。
[お疲れ様!]件名が表示される。
『メールの文面はどうしますか?』
「明日はお弁当を作って行くよ。聖のロッカーに入れて置くから、夕飯にしてね」
『メールを送信して良いですか?』
「はい!」
シュウーンと音を立てながらメールが飛び立つ。
『メールを送信しました』
「Miri、ありがとうね」
『自分の仕事をしているだけですよ』
処理速度も早く、彩香はこの機能がとても気に入っていた。
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