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4章:熱愛 (2/8)


それからの私は、週末はだいたい、午後にはニートムの家に来ていた。

私とニートムは、二人でいる時はほとんど抱き合ってキスしたり、短い言葉を囁き合って笑ったりしていた。

そして、ニートムが淹れてくれたお茶を飲み、マッサージを受ける。

学校の友達は、彼氏が出来たのかと聞いて来たが、何て答えたらいいのかわからずに、いつも適当にごまかしていた。

ニートムは何度も抱き締めて…私の胸を触るくらいはしたものの、そこから先へは進もうとしなかった。

私はだんだんそれが不満に思えて来た。

『ニートム…私って、魅力ないの?』

私は思い切って切り出してみる。

『どうして?詩織はすごく可愛いし魅力的だよ。』

ニートムは驚いて私を見つめた。

『じゃあ…ニートム…遠慮してる?』

『え?』

『私…処女じゃないんだけどな…平気だよ…ニートムのこと、大好きだし…。』

私は恥ずかしくていたたまれなくなった。

ニートムが沈黙を作ったから、不安にもなった。

そっと見上げてニートムの顔を見ると、とても真剣な眼差しでこう言った。

『まだ…ダメなんだ…。』

『…?』

『まだ…僕達はダメなんだよ。』

意味がわからなかった。

『詩織のことを愛してる。真剣に付き合ってるつもりだよ。だから…』

私は黙ってニートムに抱き付いた。

ニートムが紳士なのかな…と思うことにして。

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ニートムの家 ©著者:紅葉

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