9章:第九章 (7/7)

目をやると、そこには一糸纏わぬルイが立っていた。



「僕も一緒に入っていいでしょ？」



「おい、おい、ダメだよ。後でゆっくり..........」



僕の制止も聞かず、ルイは強引に浴室に入って来た。



一瞬、肌と肌が触れ、ルイの柔らかなブロンドの甘い香りが鼻先を掠める。



抱き締めたい.....。



僕は理性を失いそうになり、慌ててルイから身を離した。



きっと、ルイには不自然に思えたに違いない。



「何をそんなに焦っているの？」



「い、いや.....その.....別に.....」



「ねぇ、前みたいに洗ってよ」



「あ、.....ああ」



僕はルイの顔を見る事が出来ずに、その美しい白い肌を首から順にスポンジで洗っていった。



「ねぇ、夢也。真央さんって前の彼女と似てるんでしょう？馬鹿じゃないからそのくらい分かるよ。でも、僕は負けないからね」



情けない事に、僕は何も返答出来ないでいた。



スポンジはちょうどルイの体の中心にあった。



ああ、体が熱い.....。



ルイ.....もう、許してくれ.....。



隅々まで洗ってやった後で、シャンプーし、ルイはサッパリしたようだ。



「今度は僕が夢也を洗ってあげる♪」



ルイの指先が僕の胸に触れた途端、下半身は強烈に疼き熱を帯びた。



もはや、我慢の限界である。



「僕はもう洗ったから！すぐに行くから先に出てて！」



「なんだ、つまんない」



ルイを浴室から追い出すと、僕はまた、自分で自分を愛してしまった。



不埒にも、頭の中は、ルイがくれたkissや、先ほどまで触れていた柔肌でいっぱいだった。