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9章:第九章 (2/7)

今日は9月3日。



僕とルイのバースデーだ。



『JURIAN』では確実に飲まされる。



僕達は、夕方のうちにショートケーキを買って来てお祝いをした。



これで、ルイも大人の仲間入りだ。



雅樹さんと相談の結果、ルイはホストにせず、今まで通りボーイを続けさせる事にした。



ルイがホストをやれば、ナンバー1になれるかも知れない。



でも、ルイは今のままがいいと言うし、お店が混乱しない為にもボーイでいた方がいいだろうとの結論だ。



但し、給料はupして貰えるらしい。



ショートケーキには2本のろうそくを立てた。



火を付けて、せーので同時に吹き消す。



「ルイ、プレゼントがあるんだ」



「僕も夢也にプレゼントがあるよ♪」



「そりゃ、嬉しいな」



僕達は互いのプレゼントを出して交換をした。



ルイは何をくれたのかな?



小さな包みを開けると、シルバーの指輪が出て来た。



「サイズが分からなかったけど、指輪あげたかったの」



ルイは僕を真っ直ぐに見て言った。



そんな目で見ないでくれ..........。



ブルーの済んだ瞳が僕の心をひどく乱した。



指輪は薬指にピッタリだった。



しかし、職業柄、左手に付ける事は出来ず、僕は右手の薬指に指輪を付けた。



「ルイも開けてごらん」



「うん♪」



ルイが開けた包みには、皮のチョーカー。



杏子さんが僕にくれたのより細目のタイプだ。



ルイは女の子みたいに華奢だから..........。



「ありがとう、夢也♪」



「いつも、それを付けていてくれないか?」



「いいよ♪夢也も指輪付けていてね♪」



「ああ、勿論さ」



ルイは、僕がチョーカーを送った意味を知らない。



知らなくていいんだ。



これは、僕だけの秘密なんだから..........。
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ルイ ©著者:僚

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