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3章:第三章
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「夢也、テレビ付けていい?」
「その前に話があるんだ」
「なぁに?」
ルイはブルーの瞳で僕をじっと見つめた。
吸い込まれそうなほど澄んだ瞳。
僕は正視する事が出来ず、目を逸らし咳払いをした。
「今ちょっと考えたんだけど......君さえ良ければルームメイトにならないか?」
ルイは事態が飲み込めないようだ。
「勿論、宮沢みたいな事はしないから安心していいよ。仕事が見つかって貯金が出来た時に、他に移りたければそうすればいい」
「..........本当に?本当にここにいてもいいの?」
乗りかかった船である。
僕が頷くと、ルイは飛び上がって喜んだ。
「ただ、僕は明後日から仕事に行く事になってるんだ。夜に出掛けて朝には帰って来る。その間は大丈夫かな?」
「うん、大丈夫♪」
「ああ、それと......雨の酷い日は決してカーテンを開けない事」
「どうして?」
「..........雨は嫌いなんだ」
「うん。分かったよ」
僕とルイは布団を分け合って横になった。
テレビを付けてやったが、いくらも観ないうちにルイは寝息を立てた。
余程、疲れていたのだろう。
無理もない。
ルイの気持ちを思い、胸が痛くなった。
確かルイは、宮沢が同じ施設で他の子を見つけたと言っていた。
その子をルイと同じ目に合わせる訳にはいかない。
僕は、翌日の行動を考えながら眠りに付いた。
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