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3章:第三章 (4/9)

しかし、女の子はずっと僕の後を付いて来る。



とうとうアパートの前まで来てしまった。



警察にとも思ったが可哀想だ。



「ねぇ、行くとこないの。お家を追い出されたの。お願い、お兄さん」



僕は根負けしてしまい、自分の部屋に女の子を入れてしまった。



「いいかい?僕は君に指一本触れないからね。家を追い出されたってどういう事?喧嘩でもしたの?」



女の子は膝を抱えて座り黙り込んでしまった。



「僕の名前は.....」



ちょっと迷ったが「夢也」と書いて女の子に見せた。



「ユメヤって読むんだよ。君の名前は?」



「.....ルイ。僕の名前はルイだよ」



えっ.....???



今、何て.....???



「僕って言ったかい??......まさか、君、男の子なのかっ??!」



「そうだよ。どうして?」



「だって、僕に声を掛けたし.....見た目だって.....」



「僕は女の人とはシタ事無いし、夢也がカッコ良くて優しそうだったから。その前に何人かオジサンに声を掛けたけど、僕が男だって言うと、みんな逃げちゃった」



そりゃ、そうだろうな。



どうやら、かなりの訳ありのようだ。



インスタントコーヒーを入れてテーブルに置くと、ルイは美味しそうに飲んでいる。



僕はとりあえずルイの話を聞く事にした。
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ルイ ©著者:僚

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