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3章:第三章
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「僕の両親はイギリス人なの。父さんが日本が大好きで、永住権を取って通訳の仕事をしてたみたい。でも、僕が小学校に入る前に2人とも車の事故で死んじゃったの」
車の事故..........。
杏子さんのあの姿を思い出し、またズキッと頭が痛む。
「ちょっと待ってて」
僕はキッチンで頭痛薬を飲むと、再びルイの話に耳を傾けた。
「身寄りがなかったから、養護施設にいたんだけど、中学生になる時に、僕を引き取ってくれるという人が現れたの」
ルイは遠い目をして一つ一つ思い出す様にして話した。
「宮沢製菓って知ってる?」
その名前は聞いた事があった。
「その会社の社長が僕の新しいお父さんになったの。50歳くらいだけど、独身で1人暮らしだった。お家はまるで、西洋館の様な大きな一戸建てだったよ」
「学校は?」
「私立の男子校に入れられた。僕はこんな見た目だから、よく虐めにあってたの。それに、イギリス人のくせに英語が苦手で馬鹿にされてた」
そりゃ、この美貌じゃ妬まれるだろうな。
「だから、通学は運転手さんが送り迎えしてくれてた。身の回りの事は家政婦さんがやってくれてたし」
そして、ルイは驚愕の事実を告白した。
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