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1章:松本シドの場合
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旧式のランクルが両親の車だ。両親は拘置所出口の待合室で俺を待っていた。
「シドっ!」
俺が車の近くに行くと母親が待合室を出て、駆け寄って来た。
「おぅ、迷惑かけたの」俺は無愛想に応えた。
親父がツカツカと歩み寄って来た。俺はメチャ緊張したね。
ガツンっ!痛い。殴られた。
「われ何しとんじゃいっ!オナゴに暴力ふるぅて、恥ずかしぃないんかぃっ!」
俺は俯いて頬をさすった。
俺がパクられてから親は面会に来なかった。今日が事件後初の顔合わせだったんだ。
予想通り親はぶちギレ状態だった。
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裏切りが日常 ©著者:レントン
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