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76章:飴ちゃん
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76章:飴ちゃん
自宅に帰りタカヒロに無事到着したと連絡を入れ亮にメールを送った。
私【ありがとう。今家つきました。】
亮【そうか。まぁ仲良くやれよ。】
私は携帯を閉じるとゆっくりと入浴し体を温め軽い食事をとると早々にベットに入った。
亮の言葉が頭に浮かぶ…。彼は人間としても男としても本当に尊敬出来る人だと改めて感じた…。
そして私は散々泣いた挙げ句長距離運転に疲れ早々に眠りについてしまった…。
真冬の深夜に鳴り響くマフラーの音が微かに聞こえる…。
隣で寝ていたユーリが飛び起き部屋を出て行く。そしてその音は庭先で止まり玄関の鍵を開ける音がした。
やっぱりな。内心そう思った。
帰り際の私の冷たい態度が彼を不安させてしまったのだろう…。
リビングのドアを開けるとゆっくりと寝室に向かい歩いてくる音…
そして背を向けて寝る私の隣にもげりこんできたのはタカヒロだった。
私『こんな真夜中に来て…明日遅刻したらどうするの?』
タカヒロ『おやすみ。』
私『っておいっ!シカトかよっ!』
何も言わず結局そのまま彼は寝てしまった。私はため息をつき、彼に毛布をかけると再び眠りについた…
やけにわざとらしく鳴くの鳥声に私はうっすらと目を開けた。デジタル時計の時刻は5時をさしていた…。
ふとベットの近くにある小さな丸いガラステーブルに目を向けるとタカヒロの携帯が点滅している。
どうやらあの鳥の声は彼の携帯のアラーム音だった。
彼はちゃっかり家から出勤する時用の何時もより早いアラームを設定して眠りについていたのだ。
冬の朝はとても寒く布団から出るのが辛い。
私『タカヒロ朝だよ。』
タカヒロ『んー。』
私『遅刻したら亮に怒られるからねっ!』
タカヒロ『ご飯作って…』
私『まぢで?』
タカヒロ『まぢで。』
私『いや…冗談とかいいからさ!』
タカヒロ『いや、冗談じゃねーし?』
私『めんどくっさ!!寒いし!まぢかよ…』
凍えるほどの寒さの中上半身裸で眠る彼に布団をかけ直し、ちゃっちゃと朝食を作るとリビングに運びコタツのスイッチを入れた。
【カチッ】
するとベットで寝ていたユーリが一目散に走ってくるとコタツに潜り込んで行った。
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赤いカーテン ©著者:姫
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