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64章:宝石箱
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64章:宝石箱
あれから毎日タカヒロからメールが来ていた。
出勤する時や帰宅した後、そして寝る前には電話をかけてくる。
タカヒロ【今週は実家帰るから来週、デート誘っていいか?】
私【真っ白なスケジュール帳みて明日返事するね♪】
タカヒロ【真夏のオリオン懐かしいな。見に行くか!!】
私【いいね!星見るの大好き♪】
タカヒロ【じゃまた連絡するよ。おやすみ。】
私【おやすみなさい。】
そして…2週間後の土曜日…
何時もの場所では無く、アトリエの庭にマフラーの音が響いたのは夜7時を回った頃だった。
私はお洒落をし鏡を覗きながらピアスをつけていると玄関のドアをノックする音が聞こえた。
この家はインターホンが無い。その変わり入り口のドアには海外のお宅のようなドアノックがついている。
私『は〜い!!ちょっと待ってて♪♪』
バックを手にもつとお気に入りのヒールを履き玄関を開けた。
タカヒロ『お嬢様お迎えに上がりました♪』
私『あれ?タカヒロスーツ?』
タカヒロ『仕事終わってから直ぐ来たんだ。さっ行こう!』
彼は私を助手席に乗せると車を走らせた。
私『どこ行くの??』
テンポのいい洋楽が流れる車の中で私はワクワクとした気分でいた。
タカヒロ『お楽しみ♪♪』
そう言って私の好きなコーヒーを後部座席から取り出し手渡してくれた。
向かった先は最寄りのインターチェンジ。
私『えっ高速!?』
タカヒロ『夜はこれからだぞっ!』
彼が向かったのは都内だった。
私は久しぶりに訪れたあの街に懐かしさを覚えていた…。
私『すごいっ!東京タワーめっちゃ近い!』
タカヒロ『数分後には俺らはあの上だ!』
私『東京タワーいくの!?私初めて!うれし〜♪♪』
駐車場に車を停めると目の前にはあの東京のシンボルが堂々と立ちはだかっていた。
その高さは想像を超えあまりの迫力にテンションが上がる。 赤く綺麗に光輝く光景につい見とれてしまう。
私『すご〜い。日本の技術って素晴らしいね!』
タカヒロ『本当だな。俺らは建築関係の会社だからなってお前関係ないやんっ!』
私『だって凄くない!?人が作ったんだよ!?』
タカヒロ『なかなかそういう発想する子もいないだろな…』
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赤いカーテン ©著者:姫
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