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54章:空白
あれから3日間…私はホテルに閉じこもっていた。
泣くだけ泣き尽くしふとユーリが心配になった…。
携帯の電源を入れると亮と何故かタカヒロからの不在着信が物凄い数になっていた。
メールも沢山入っている。
亮【どこにいるんだ…】
亮【頼む携帯出てくれ…】
亮【美月…ちゃんと話をしたい。顔を見せてくれ…】
亮【頼むから携帯出てくれ】
思わず笑ってしまった。
午前10時…
私はビジネスホテルを出ると3日ぶりにマンションに向かった。
亮の車は無い。仕事なのだろう。
そう思うと3日泣き尽くしていた私が申し訳なく思えた。
彼は何があろうと仕事には行かなければならない。気丈に振る舞わなければならないのだ。
玄関をあけるとユーリが物凄い勢いで駆け寄ってきた。私は強く抱きしめリビングに向かう。
キッチンは食器がそのまま。洗濯物もそのまま。散らかし放題散らかった部屋を片付け寝室のクローゼットからキャリーバックを取り出した。
自分の部屋のドアをあけるとテーブルの上に一枚の置き手紙があった…。
私はその手紙を手に取り優しく微笑んだ。心が一瞬冷たい世界からふと温かくなった気がした…
そこに書かれた文字は、後ほど公開します。
私はキャリーバックにつめるだけ洋服をつめ暫くユーリを抱いていた。
私『絶対迎えに来るからね…ごめんねユーリ…』
私はそのまま駅に向かい携帯を開くとある人物に連絡をした。
私『もしもし?』
ユキ『は〜い!姉さんどうしたの〜?』
私『ユキちゃん悪いんだけど…お願いがあるの。』
ユキ『どうしたんですか〜?』
私『暫く…泊めて貰えないかな…』
ユキ『えっ?兄さんと何かあったんですかっ!』
私『その辺は…あまりふれないで…』
ユキ『わかった!姉さん今どこ?家で良かったらいつまででも!』
私『とりあえず向かうね。ありがとう。』
そうして私は暫くユキちゃんにお世話になる事になった。
彼女は大きなキャリーバックを引きずり歩いてくる私に気付くと何も言わず走ってくるとガバッと私を抱きしめた。
ユキ『姉さん…』
私『はははっ!何であんたが泣くのよ!』
ユキ『だってー!!』
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赤いカーテン ©著者:姫
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