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51章:歯車
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51章:歯車
タカヒロを残しユウキと亮と3人で都内に帰宅しマンションに到着したのは昼過ぎになっていた。
玄関までユーリがトコトコと走ってくる。寂しかったのだろう…
私『ユーリごめんねー寂しかった?』
亮『お前、昨日タカヒロと飲んでたんだろ?』
私『少しだけね。』
亮『何話したの?』
私『何って色々だよ。アルバム見たり昔の話とか。』
亮『ふ〜ん…。』
私『亮が呼んだんだかんね?』
亮『聞いたよ。ありがとうな。』
二人になると何時もこうだ。何してた、何を話た、いちいち質問されるのが正直面倒で仕方なかった。
ユウキやタカヒロたちと一緒の時はイイ男であり自慢の恋人。しかし二人になると…彼の女々しい心が剥き出しとなる。
心配なら私をタカヒロに会わせなければいいのに…
彼の心が読めずにいた。
以前までは少し帰りが遅れても余り文句を言わなかった彼も近頃は…誰といるんだ。どこにいるんだと口うるさくなっていた。
そんな日々に疑問を覚えていた頃だった…
まただ…酔っ払い深夜に帰宅した亮…。
近頃良く飲みに行ってるようだ。
ベロベロになりながら玄関で私を呼んでいる。
嫌気がさすような思いを押し殺しベットから起き上がると下駄箱でうずくまっている亮をユーリが少し離れた場所で見ていた。
呆れているのは私だけでは無いようだ。
私『亮、最近毎晩だよ?いい加減にしてよ…』
亮『うるせーな俺だって付き合いがあんだよ。』
私『だったら他人様に迷惑かけない飲み方しなさいよ!』
彼をソファーに運び水を飲ませる。
時刻は深夜3時をまわっていた…
私『私寝るよ。』
亮『おい!待てよ。』
力強く私の手首を掴むとテーブルに置かれたコップが鈍い音をたて倒れた…
私『痛いよ離して!』
強引に私を引き寄せベットに押し倒すと私の手首を力強く押さえつけ服を脱がせる。
私『何でそんな強引なやり方しか出来ないの!?』
亮『うっせーな黙ってろよ!』
私『いい加減にしてっ!!』
無理やり亮を突き放し私は家を飛び出てしまった。
歯車が壊れ始めた。 そう感じていたがその事実から逃げていたのは私自身だ。
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赤いカーテン ©著者:姫
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