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45章:幼い頃の記憶
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45章:幼い頃の記憶
私が幼い頃、あの家で体験したお話をお書きします。
それは霊道と言われている祖父の家での体験です。
祖父はどっちかと言うと余り社交的なタイプでは無く、いつも一階にある自分の部屋に引きこもり気難しい本を読んでいて私たち孫が遊びに行っても食事の時にしか部屋を出て来ないようなタイプでした。
それに引き換え祖母は社交的でガヤガヤ賑わうのが大好きで何時も私たちが遊びに行くとニコニコと出迎えてくれました。
あれは私がまだ5、6才くらいだったでしょうか…
兄と母、私たち3人は何時ものように祖父の家に遊びに行っていました。
祖父の家は実家から高速で2時間の距離、それでも母は毎週のように私たちをあの家に連れて行っていました。
兄と二人で庭で遊んだり近くの公園に行ったりなど楽しい時間を過ごし夕方になると…何時も祖母は同じ言葉を言います。
祖母『泊まって行け〜泊まって行け〜』
祖母は寂しかったんだと思います。
母は仕事があるからと説明し、兄は翌日友達と約束してるから今日は泊まれないよ。と説明すると標的は私。
祖母『じゃぁ美月!あんた泊まって行きなさい!』
私『えぇ一人ではやだー!』
結局、母と兄と祖母の説得により私は一人あの家に残される事になったのです。
母『2日後に迎えに来るからね!』
兄『美月バイバーイ!!』
まさか一人で置いてかれるなんて…
祖父と祖母の就寝時間はとても早く夜8時には布団に入ります。
しかしそんな時間から寝れる訳も無く…
リビングのテーブルを移動し布団をひくとそこで祖母と二人で寝る事になりました。
祖母が寝る準備をしていたその時です…
ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ!!
私はびっくりして飛び跳ねました。
地震の時のように家具が揺れ何かが通り過ぎて行ったのです。
しかし子供心ながらそれが地震では無い事はわかったのです。
何故なら家全体が揺れていたのでは無く、一部分だけまるで鳩の大群が通り過ぎて行ったように何かが通って行ったのです…
そしてその後、救急車の音が鳴り響きピタッとその音は急に鳴り止む。
時刻は夜7時23分頃でした。
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赤いカーテン ©著者:姫
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