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37章:走り去る者
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37章:走り去る者
新しい年を迎へ春に差し掛かろうとした季節…
この頃私たちはバーベキューの時のメンバー、タカヒロやユウキたちと飲み会や買い物へ行くことが多くなっていた。
ある日突然計画された企画、それはタカヒロの好きな釣りをしに行こうという事だった。
亮はどこに行くにも私を連れて行く。私が拒むと不機嫌になるので仕方なく参加する事となった。
ある日の明け方3時…
遊びとなるとすんなり起床する亮。
亮『美月、時間だ支度しろ。』
私『私…行かなきゃだめ?』
シカトだ。答えはイエス。とゆう事だった。
眠さと寒さで布団から出るのを拒んでいるとリビングにいた亮が寝室に向かってくる音が聞こえる。
亮『起きろ。』
私『はいはいはい』
仕方なく顔を洗いメイクをし支度を始めるとタカヒロからの着信。電話の向こうで彼はかなりテンションが高い事が伝わる。
程なくしてマンションに集まってきたのは何時ものメンバーだ。タカヒロにユウキに亮と私。
最近ミヤとユキちゃんは付き合いが悪くあまりプライベートでは会わなくなっていた…
タカヒロは沢山の釣り竿とルアーボックスを抱え亮の車に荷物を積み込むとまだ真っ暗で凍える寒さの中都内を出発した。
ユウキ『美月ちゃんねむそー!テンション低!』
私『寧ろあんたらのそのテンションなんなのよ。男同士でいきなよ…。』
タカヒロ『それじゃ華が無いだろ華が。』
亮『こんなに出掛けさせてやってる男いねーぞ?感謝しろよな。』
亮は彼らと一緒の時はテンションが高い。時刻はまだ4時前…私は毛布にくるまり助手席で少し眠る事にした。
向かった場所は千葉県の某所…バス釣りのポイントだ。
途中近くのコンビニで朝食を買い現場へと向かった。
亮『お嬢様到着ですよ!!』
寝ぼけながら辺りを見回すとまだ薄暗い広い駐車場には2、3台の車が止まっていた。
亮『ほら。食えよ。』
おにぎりを頬張りながら亮が私に温かいスープを手渡してくれる。
私は無言のまま不機嫌そうに受け取ると手をあたためた。
袋から取り出したのはコーヒーに菓子パンにおにぎり…どれも私の好物ばかりだった。
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赤いカーテン ©著者:姫
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