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35章:視線
あの年の冬…私たちは亮のマンションで鍋パーティーをする事になった。
亮の会社の従業員のユウキ、職人のタカヒロも呼びミヤとユキちゃんも参加予定だった。
丁度タカヒロの誕生日も近かった事から誕生日会も含めた飲み会だ。
料理上手なミヤとタカヒロはキッチンで調理を始め、私は段取りをしていた。
ユキちゃんは急用の為不参加となり部屋には男まみれで女は私一人しかいなかった。
最初は心細かったものの皆知り合いとゆうこともありリビングのコタツに集まり鍋をつまみビールやら焼酎やらと飲み始めてしまえば楽しい時間に変わる。
ガヤガヤと煩い中、ユウキとミヤ、亮とアイコンタクトをとり私は冷蔵庫に隠してあったケーキを取り出しロウソクに火をつけた。
大声で歌をうたうみんなにタカヒロはびっくりしている。私は彼の前にホールケーキを置くとサプライズは大成功だった。
隠し持っていたクラッカーを鳴らすとユーリがびっくりして寝室に逃げて行った…
『お誕生日おめでとー!!イエーイ!』
ロウソクの火を消すとタカヒロは少し照れながら笑っていた。
私たちからのプレゼントはタカヒロが欲しがっていたキャンプセットだった。
彼はかなりのアウトドアらしい。しかし真冬のこの時期にこのキャンプセットを探すのは大変だった。仕方なく遠くのアウトドアショップに行き高い買い物を事前にみんなで行っていたのだ。
タカヒロ『まぢ嬉しい!有り難う御座います!来年絶対みんなでキャンプ行きましょうね!!』
私たちは酒を飲みケーキをつまみながら男たちは酔ってきたのか腕相撲やらトランプやらが始まった。何故あんなにも賭け事が好きなのか…
3時間ほど経過しただろうか…私は食べ終わった食器を片し始め亮は鍋や焜炉を運んでいると何となくユウキがリビングにあったアルバムを見つけたのだ。
ユウキ『美月さんアルバム見ていいっすか?』
美月『どうぞ〜』
するとミヤとユウキ、タカヒロは焼酎片手に3人でかたまりアルバムを見ながらケラケラ笑っていた。
亮『何笑ってんだよ。』
タカヒロ『社長の顔!デレデレっすよ!』
キッチンから私たちは3人の様子を片付けをしながら見ていた。
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赤いカーテン ©著者:姫
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