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20章:真夜中の山道
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20章:真夜中の山道
彼の仕事の関係で急遽出掛けた時の話です。仕事を終えて帰宅した彼はこれから遠出しなければならないと書類をまとめガタガタと支度をしていました。
私は何時ものことだとリビングでくつろぎながらDVDでもレンタルしてこようかなと一人の夜をどうすごすか考えながらテレビを見ていました。
遊び相手のユーリは去勢手術の為に病院に入院中で私は少し寂しいなと思いながら仕事だから仕方ないと諦めていた時…
亮『何やってるんだ。早く支度しろ。』
私『えっ?私も行くの?』
亮『ユーリもいないしな。お前も連れてく。』
私『でも仕事でしょ?』
亮『要件はすぐに済む。ただ距離がな…外泊の準備もしとけ。』
何故もっと早く言わないのかと少し苛立ちを覚えながら軽い外泊準備をし私たちは急遽決まったお出掛けをすることになった。
そこは新潟県の田舎町で彼は深夜に出るより今向こうに向かったほうが楽だからとユーリもいない為私をつれて現地に向かった。
私からすれば急遽決まった旅行のような気分で深夜の高速は久しぶりなのでテンションも上がった。
彼が翌朝に行かなければならない場所は想像とは打って変わって、コンビニすらないような田舎町。山の中にある一軒のお宅だった。
私『なぜ…こんな場所?』
亮『どうしても頼みたい仕事なんだ。ここの職人の親方がイエスと言わなくてな。忙しい人だから今回を逃すと北海道に仕事で行くらしくてな。』
私『で、説得をする為に代表取締役のあなた様が直々に訪れましたと?』
亮『そうゆうことだ。』
亮の会社は建築関係の大きな会社で、元々はNYにある親父さんの会社でシンプルでシックなインテリアやデザインをメインに美術館や結婚式場や教会なんかを作っていたらしい。
しかし日本にも会社を広め、亮が任され、親父さんの反対を押し切り日本の会社は日本らしい物を造りたいと腕のいい職人や大工さんやデザイナーなどと取引をしてきたが、亮がリスペクトしている親方は何度お願いしても首を縦にふらなかった。
しかし彼はその親方さんの技術に魅了されどうしてもお願いしたくてここに訪れたのだ。
今回を逃せば次の仕事をする為に北海道へ行ってしまう。日本各地をまわっている忙しい片らしい…
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赤いカーテン ©著者:姫
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