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8章:静養

これは…私たちが静養をかねて旅行に行った時の話しです。
仕事も落ち着き、どこか遠出でもしようという彼の提案で私たちは早朝に車を走らせ福島県に行くことになりました。

でもまさか…あんな体験をするなんて心にも思ってなかったのです。

昔から福島県は馴染みのある場所で、私の親戚がいるあの町は幼いころから時々訪れていた。

しかし、あまり観光をする機会がなく…彼は長い海外生活から日本の各地を見て周りたいという希望により深い自然のあるこの場所を選んだ。

猪苗代湖をまわり五色沼をハイキングしてまわった。

亮『すげーな…何であんな色になんだ?』

汗をかきながら山道を歩くことに抵抗するかと少し不安になっていた私の心配をよそに彼は目を輝かせながら楽しんでいるようだった。

五色沼は駐車場からいくつかの沼を見て回り、ゴール地点に到着するとそこからバス停に行きバスに乗って元の駐車場に戻る。

普段車で移動することの多い彼はあまりバスや電車に乗る機会がなかった。

亮『たまには良いな。』

私『そうだね。珍しい?』

亮『うん。かなりな。』

駐車場に向けてバスにゆられていたその時…

異様な光景を目にした。

亮『なんだあれ…すげーな…』

それは真っ暗にススで染まった大きな建物だった。
体育館かなにかだろうか…
火事にあいそのまま放置された建物だろう。

一瞬にして鳥肌が立ち身震いする私に気付いた私に彼は

亮『見ないほうがいい。』

そう言って手を握り締めた。
被害者が出たのかどうかはわからない。しかしあの建物は霊の巣窟になっている…

色んな人の思いや因縁が私に伝わる…
悲鳴や苦しみを感じてしまうのだ…

しかし私がこの旅で体験した恐怖はこんなものではなかった。

バスは数分で駐車場まで私たちを送り届けた。

車に乗り込むと彼は私に膝掛けをかけた。

亮『大丈夫か?』

私『大丈夫よ。ありがとう。』

亮『なんか見えたか?』

私『なにも。大丈夫。』

霊感のある人にしかこの感覚はわからないかもしれない。霊感があるからといって毎回見えるわけではない。全て恐怖を感じるわけでもない。
その人の怨みを感じ取ってしまうこと、そういう恐怖もあるのだ。




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赤いカーテン ©著者:姫

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