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15章:罠
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15章:罠
あの日以来…学校に行かなくなって3日が過ぎた…まだ顔は腫れ上がったままだった
テーブルに置いたマサキとミサキの名刺…あの日のお礼を兼ねてミサキに電話した
『あの…みかんです…ミサキさんですか?』
『あ…みかんちゃん…あの日以来ね…元気になった?』
私は本当の事が言えず元気なふりをした
『ミサキさんとマサキさんには大変お世話になりました…あれからお礼も言えなくて…』
『気にしなくていいのよ…私もみかんちゃんの事が気になってたのよ』
グダグダの会話もミサキは私の長電話に付き合ってくれた
『みかんちゃん…明日ヒマ?…よかったら遊びに来ない?』
『明日はちょっと…』
遊びに行きたかったが…顔が腫れ上がってるのを見られたくないと言う気持ちから断わった
電話を切って…しばらくしてミキオから電話が鳴った…電話に出るとサキだった
『何でミキオの携帯から?』
『別に…お前さぁ…ミキオに何話した?お前マジでふざけた女だよね…でもこの間はやり過ぎたって思ったから謝りたくてミキオの携帯から電話かけた…』
『何のこと?私…何も言ってないから…』
『まぁいいや…っていうかさ…この前の事…謝りたいし…今からちょっと出てきてくれない?』
『今はちょっと…』
『もう何にもしないから…ミキオを失いたくないし…とりあえずこの前こと謝りたいから…』
私は行きたくなかったが…あの日の怖さから…また同じ目に合うのが怖くて断りきれず約束の場所に向かった
待ち合わせの場所に行くと…サキが一人待っていた
『待たせてごめんなさい』
『私も今来たところだから…それよりこの前はゴメンね…その顔どうしたの?』
『ちょっと…』
ミキオに殴られた…とは言えなかった
サキは…この間とは違い…ミキオに関した話を一切せず…まるで別人のように…以前から友達みたいに私に接した
『もういいよ…済んだ事だし…』
『ねえ…私の家…すぐ近くなんだけど…遊びに来ない?』
私はそんな気分ではなかったが…怒らせるのが怖くてサキの家に行った
サキは高級マンションに住んでいた…
この子…お嬢様?
サキの家に入ると…そこにはミキオと友達らしき男が4人いた
私はイヤな予感と共に…私の後でニヤニヤしてるサキに気づいた…私の背筋は凍りつき…これは罠だと確信した
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雌の本性 ©著者:みかん
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