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61章:究明(前)②
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61章:究明(前)②
真奈美「凄いなぁ…。そんな良い物があるなんて」
高城「…霊感があるのが良い、って言うのなら、良い物かもね」
真奈美「良い物ですよぉ」
良い物。
あれが良い物と言うのか。
…やはり思ったとおりだ。
彼女は知らない。
高城沙織は、真実を知らない。
俺「あれは、元々うちの――桐谷の家に伝わるものでね」
俺は話を戻す。
俺「ずっと昔に…30年以上も前に、うちから盗まれたものなんだ」
高城「盗まれた…」
俺「そ。だから、俺はあれを取り戻したいのさ」
真奈美「盗まれたなら盗難届けでも出して、ちゃんと返して貰えば…」
俺「物が物なんでね。あれの存在を世には出したくない」
真奈美「…」
高城「盗んだのは、副会長?」
高城が聞いてくる。
真っ先に副会長を疑うあたり、よっぽど彼が嫌いと見える。
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赤緑シリーズ ©著者:hare
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