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58章:渦 (1/11)

58章:渦

"牢屋"に戻り、背広を脱いでネクタイを外し、布団に寝転がる。

和風に作られたこの部屋には、卓袱台や布団といった、寝泊りするのに必要最低限の物だけが備えられている。
それだけでも――窓が無いことを除けば、ここは案外快適な空間だ。
滅多に使われることは無いだろうが、掃除もキチンとしてあり、意外なほど清潔感に溢れている。

私は天井を見上げたまま、ズボンからペーパーナイフを取り出し、目の前に掲げる。
こんなものでも、人の命を奪うには十分なものだろう。

これが武器だ。私の武器。
これで、大切なものを守るのだ。
これで…これさえあれば――

「汐崎部長?」

突然声を掛けられ、私は布団から起き上がる。
私「…本部長」
いつの間にか、部屋の入口に高城本部長が立っている。
私は慌てて、ナイフをズボンのポケットに仕舞う。
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赤緑シリーズ ©著者:hare

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