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27章:短剣 (1/17)

27章:短剣

兄の行方が分からなくなってから、2週間。
今まで4、5日なら連絡が無いこともあったが、流石にこれは長すぎる。
どうしようもなく嫌な胸騒ぎと、それについて何も言わない祖母の態度。
それに佳澄さんのこと。兄にとってはきっと良い知らせなのに、それが伝えられないもどかしさ。
それらが相まって、私はもう居ても立ってもいられなくなり、兄を探して駆け回る毎日が続いた。

祖母は危険だから止めなさい、と言う。
そんな祖母に、私はどうしても反発してしまう。
何で?大切な家族なのに?どうして何もしないで居られるの?
八つ当たり気味に言葉をぶつけると、祖母は悲しそうな顔をして黙ってしまう。

きっと分かっているのだろう。兄が、もう既に…ということを。
でも私にそれをハッキリと言えないのだろう。
そこまで分かっていて、それでも祖母に当たってしまう。
もういい年なのに、悪い子だな…私って。
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赤緑シリーズ ©著者:hare

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